2013年11月25日。
この日はスタッフの一部が九大祭の疲れを残しながらも2013年度春期派遣活動に関しての話し合いを行いました。
朝8時から23時の15時間ほぼ休憩無しではありましたが、病欠のスタッフ除き、全スタッフが時間ごとに集まり、鹿児島大のスタッフともSkype(テレビ電話のできるアプリケーションツール)でのmtg(ミーティングの略称)となりました。
また、ただいま派遣参加者50人に対してアンケートをとっているのですが、派遣満足度(あなたの参加した派遣に満足していますか。はい・まあまあ・いいえの3つから選ぶ)が以上のようなグラフになりました。リピーター率も17.9%(純参加者128人中の23人)となり、数値からも架け橋の派遣の内容が伺えます。
このような数字は事後アンケートでの集計のため「結果」であり、あくまで私たちは「結果」や「数値」を求めている訳ではないことをご理解頂きたく思います。
ただ社会では数字の説得力が必要とされる中で当団体も今後の活動の輪を広げる際に必要と判断したためにアンケートをとらせて頂きました。
このような派遣を支えている活動をご紹介したいと思います。
まず私たちは毎回の派遣を行う際に、最初に派遣のコンセプト(活動指針)を決めます。
この作業はワークショップ形式で行い、様々な観点から次の派遣の時期に東北で必要とされていること、参加者の学生に求められていることを考えます。
上記写真は2012年度春期ボランティア派遣活動(2012.3.12~4.2/5大学45名参加)の際のmtgですが、あるスタッフの家に泊まりました。
学生の本分である勉強。その上での活動に意義があり、説得力と波及効果がある。と私は考えております。
このような考えのもと集まろうとすると、全スタッフが学生であるため、全員が集まるだけでも大変なことです。
そのため、夜しか時間がなく、昼間は学校に行き、夜に集まるということを繰り返します。
そのような日を何度も重ねて、派遣のコンセプトができます。
次にそのコンセプトに基づき日程や活動内容等を現地の方と電話で調整しながら決めていきます。
また、スタッフが「先遣隊」として必ず派遣前に一度、現地に赴き、ボランティアを受け入れて頂く方々とお会いして話をし、実際に参加する学生が行うボランティアを体験します。
各大学の長期休暇は夏と春しかないために、授業のある日程でしか赴くことができないため、期間的には3〜5日間、派遣の1〜2ヶ月前に週末を使って行きます。
上記のハード面での「本派遣の準備」のためである一方、当団体の根幹とも言える現地の方との信頼関係や縁を大切にするためでもあり、このような現地の方との繋がりは参加者である学生に本派遣中に引き継がれます。
先遣隊からスタッフが帰って来ると、派遣に興味がある方向け任意参加の「説明会」を各大学で行い参加者を募った上で、参加者は必須参加の「事前研修会」を行います。
事前研修会に参加出来なかった方は個人的にお会いして個人研修会を行わせて頂きます。
このように参加者の皆様にしっかりと準備して頂いた後は、とうとう現地でのボランティア活動です。
当団体は、長期滞在によって参加者と現地の方との信頼関係を築いて頂くために基本的に1週間(ターム)の活動を提供しています。
(「特例」として数日や2週間以上の活動にも対応してます。)
全架け橋スタッフは派遣期間中のタームに関わらず滞在し、代表を中心としてスタッフの数名は派遣期間中は最初から最後まで滞在し、ボランティアコーディネイト活動を行います。
活動初日には、現地視察と現地の方との座談会を行っています。まずは自分の目で被災地を見て、震災当初の話を聞いて、知識を得て、美味しいものを食べて今の被災地を五感で感じてもらいます。
2日目以降は、私たちの定義する真のニーズ(代表挨拶参照)に基づいたボランティア活動を行います。
ボランティア参加者は活動や現地の方と交流を通して、災害の怖さ、復興とは何か、地域を盛り上げるには、現地の方との話し方、ボランティアって何だろう、自分の地域を守るためにできることって何、自分ってどんな人でどうやってこれから活動していこうか、等の多くのことを考えます。
活動中は毎晩、1〜2時間程かけて「夜のmtg」というダイアログを行います。
A41枚の用紙(振り返りシートと言います。)に今日の活動内容と感想、心に残ったこととその理由、困ったこと・疑問、自由記述の欄に記入頂きます。
内容は自分しか見ることができないよう管理し、最終日に返却します。
みんなが記入し終えた後は、他の参加者に発表し、フィードバックを貰います。
目的は、以下の4つです。
①毎日多くのことを考えるため、振り返りシートへの記入を通してその日の気持ちと考えを整理すること。
②地元に戻って友人に伝えるため、みんなへの発表を通して「伝わる」言葉を整理した気持ちから探すこと。
③フィードバックを通して、他の人の考え方に触れ吸収すること。
④活動場所の違った人の振り返りを聞くことを通して、1人では体験できない複数の活動場所の内容と話を共有すること。
各参加者が地元に戻ってからも活動は続きます。
行ったきりで満足せず、今後も東北に想いを馳せ、参加者同士の繋がりを大切にするためです。
九州大学内にて活動を振り返り、次に繋げるためのWS(ワークショップ)、参加者同士の交流促進を促すためのBBQを行います。
参加者の中には、現在でも年賀状やお互いの特産物を送り合ったり、個人で東北に再び訪れる方も多く見受けられます。
このような派遣に参加された皆様の声もまとめています。
是非ご覧になってください。
以上、Project架け橋のメイン事業である「ボランティア派遣活動」のご紹介でした。
これからも現地で求められる限り派遣活動を行って参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。